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【事例:OA 機器業界】株式会社コニカミノルタ様:更なるデータ活用のためデータ基盤を設計・構築できる人材を育成したい
こんにちは!株式会社キカガクの神部です。 インタビュイー 主な業務 山口 剛 様(左):データサイエンティスト 製造現場におけるデータ活用の実践と定着の支援 村下 純也 様(右):データサイエンティスト 製造現場におけるデータ活用の実践と定着の支援 坂巻 洸太 様(中央):データサイエンティスト データ分析技術を用いたサービス開発と立案
データサイエンティストの必要が叫ばれ、データサイエンティストの育成に力が注がれていている昨今。データサイエンティストの育成を終え、いざデータ活用を進めようとする際、多くの企業が直面する課題としてデータエンジニアリングがあるのではないでしょうか?
さらにデータエンジニアを育成しようとしても、現場で活かせるデータエンジニアリングを学べる研修が意外とありませんでした。
そこで今回は、社内にてデータ活用のさらなる効率化を進めているコニカミノルタ様に制作協力いただき実現した、日本初のデータエンジニアリング研修についてご紹介いたします。
<コニカミノルタ様インタビューのご紹介>
本取組はコニカミノルタ様のブログにも掲載いただいております。
ぜひ下記リンクからご確認ください!
新たな人財「データエンジニア」の育成検討
データサイエンティストが、本業の分析でなく前処理に多くの時間が取られる
神部:普段どのような業務をおこなっていますか?
コニカミノルタ様:我々の部署はデータサイエンティスト(以下、DS)の集まりであり、事業部と並走する形でのデータ分析業務やデータサイエンス教育を行っています。データ分析業務は、生産現場の困りごとを解決するために、生産部署と連携し、現場の方と様々なデータを活用した分析をしています。
生産以外にも、他の事業部に入り込み、分析企画や PoC の実施・推進をしています。また、データサイエンス教育の活動は、社内のデータ分析人財の育成と認定に取り組んでいます。
神部:その中で研修を検討しはじめた課題や背景はどういったものがありましたか?
コニカミノルタ様:弊社では、5 年以上前から ICT 人財の育成と認定活動の一環で、データサイエンスの社内外研修を実施しており、着実に DS を増やしてきました。しかし、DS が本業の分析でなく前処理に多くの時間が割かれ、データ分析業務が進まないという課題がありました。
神部:具体的にどんな課題がありましたか?
✔ ほしいデータがきれいな状態で格納されておらず、データ分析の際に不要情報の削除や必要情報の抽出が必要 ✔ テーブルデータをマージさせる必要があるが、マージするデータ量が多かったり、保管場所が多岐にわたっていた
コニカミノルタ様:実際、下記のような課題がありました。
つまり、人が見るには最適な情報でも、データ分析となると多くの加工や整備が必要な状態で、データ分析を視野にいれたパイプラインの設計・構築がまだまだできていません。
そこで、更なるデータ活用の効率化を進めるためにも、データ基盤をしっかり設計・構築できる人材の必要性があり、昨年度から本格的にデータエンジニア(以下、DE)の育成を検討し始めました。
データサイエンスの研修は数多くある一方、DE 研修はほとんどない
神部:いろいろな研修企業がある中でキカガクを選んでいただいた理由を教えていただけますか?
コニカミノルタ様:DE の概要を理解しつつ、データ収集から加工・分析までの分析パイプラインの構築が学べ、さらにクラウドを活用しながらハンズオンで学習できるものがあればいいなと思っていました。
そこで研修を色々さがしてみたのですが、データサイエンスの研修は数多くある一方、DE 研修はほとんどなく、あっても中身は DS のジュニア向け研修だったりと、我々が求めていた DE に特化した研修がありませんでした。
そんな中、研修を紹介しているトレノケート様経由でキカガク様を紹介いただきました。丁度キカガク様がこの DE コースの研修を企画中で、その内容がぴったりだったので、すぐにでも受講してみたいと思いました。
神部:導⼊までの流れやサポート内容はいかがでしたか?
コニカミノルタ様:まずは我々 3 名がトライアルという形で作成中の研修を受講させていただきました。そのトライアル受講を元にフィードバックや改善をしていただき、上記課題を解決できるような研修を本番で実施しました。
最後まで本研修をよいものにするために伴走してくださり、我々の期待する研修を提供でき、大変ありがたかったです。
DE 業務を考える視点が得られただけでなく、実際に業務で使用できるようなアーキテクチャを設計した
神部:どういった内容の研修でしたか?
コニカミノルタ様:研修の内容は、DE の一般的な基本知識や概念の整理から、クラウドの具体的な操作まで習得し、さらに自らの頭で活用シーンとアーキテクチャを考える、という要素からなっていました。各要素をバランスよく学習できたのが良かったです。*実際の研修の内容の詳細はこちらのブログをご確認ください。
【コニカミノルタ様協力制作】新コース!データエンジニアリング講座徹底解説
神部:研修はどうでしたか?
コニカミノルタ様:クラウドの操作をハンズオンで学習するだけでなく、DE の定義と役割のような概論もバランスよく学べたところがとてもよかったです。
また、そもそもの目的であった、クラウドを活用して、データ収集から加工・分析までの一連の流れをハンズオンで学習できただけでなく、わかりやすい説明や実例を通した実践ができたところもよかったです。
神部:研修の中で特に良かったものはありましたか?
コニカミノルタ様:最後のグループワークが印象に残っています。一つの課題について、実際にアーキテクチャの設計をするのですが、すべてのグループで活発な議論がなされ、短時間でうまくまとめあげていました。 ✔ クラウドを活用したデータエンジニアリングの基礎を学ぶ上では、実際に手を動かしながら基礎から学べるので楽しかった ✔ データ関連の人財には定義が曖昧なものが多いが、講義の最初に DE の定義を説明していただいたので、DE 像を明確にすることができた ✔ DE 概論だけでなくデータ分析パイプライン構築の一連のハンズオンを通し、DE 業務の見通しがたつものであった。本講座以外で、短期間で DE の活動範囲の全体像を具体的に学ぶ機会がないと感じた ✔ すでにデータ分析のスキルは十分に持っていたが、データ分析を業務に活かしてより成果を出すために、どの様にデータを収集・整理、管理する仕組みを作るべきかを学べた ✔ クラウドサービスを実際に操作するので、業務でこれまで触ることが無かった方には、クラウドサービスの利用方法を知るきっかけになった
実は研修後社内で、自分の身近なテーマでアーキテクチャを設計・発表する機会を設けました。普段使いするスーパーで「こういったデータパイプラインがあるといいな」という例や、駐車場の混雑回避ソリューションのアイデア等、自身の身近な例から業務に近いところまでいろいろな提案がありました。
研修を通して、身近なところから DE 業務を考える視点が得られただけでなく、実際に業務で使用できるようなアーキテクチャを設計した人も多く、チームメンバーへの共有や実際の提案に近いところまでできました。
その他、実際の受講生の声でこういったものがありました。
データを活用したサービスを構築し、お客様へのさらなる価値提供を実現していく
神部:最後に、コニカミノルタ様の展望を教えていただけますと幸いです。
コニカミノルタ 様:コニカミノルタは、これまで培ってきた画像技術・コア技術と ICT/AI 技術を組み合わせることで、顧客課題を「みえる化」し持続的に解決するサービスプロバイダへの変革を目指し、必要な人財の拡充を進めています。
データを扱う人財としてはこれまで DS の育成に力を注いできましたが、データ活用をより一層推し進めるためには DE の増強が必要です。今回、キカガク様のお力を借り、DE の育成活動をしました。
今後もこの活動を継続することで、人財の拡充を進め、データを活用したサービスを構築し、お客様へのさらなる価値提供を実現していきます。
最後に
本記事をお読みいただき誠にありがとうございました。
今回はデータエンジニア向け特化研修を協力制作、研修導入いただいたコニカミノルタ様にインタビューさせていただきました。
DX が進んでいる企業こそ、さらなるデータ活用の効率化のため、データサイエンスだけでなくデータエンジニアリングのスキル獲得が必要だということがわかりました。
DX人材育成をご検討中ならキカガクがおすすめです。
業界業種問わず 700 社以上の企業に導入いただいた実績もあり、様々なDXの課題解決をご提供します。
他社の DX 事例もご紹介しておりますので、ご興味のある方はぜひ資料をダウンロードしてみてください!
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