アコム株式会社 様

目次
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アコム株式会社(以下、アコム)では、データ利活用のさらなる推進に向け、データサイエンティストの育成が急務となりました。このニーズに対応するため、2023年4月にデジタル推進室を立ち上げ、本格的な人材育成をスタート。データサイエンスの深い知識とビジネス知見の両方を活用できる人材の育成に向け、キカガクの研修を導入しました。
今回は、データサイエンティスト育成の取り組みや今後の展望について、営業企画部デジタル推進室 室長 太田原 晋一様にお話を伺いました。
※PBL:Project Based Learningの略称。DX研修の文脈では、実際の業務課題にデータ分析や機械学習などのDX関連スキルを適用し、プロジェクト形式で課題解決に取り組む実践的な研修を指す。
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デジタル推進室は、アコム全体のデータ利活用の推進やデジタル人材の育成を支援する部署として2023年4月に設立されました。
社内の推進体制やシステムの構築と併せて、それを支える人材育成も重要なミッションとなっています。直近の育成目標としては、2025年3月末までに15名のデータサイエンティストの確保を目指しています。
最大の課題は、データサイエンスの知識習得が個々人の自己啓発に依存していた点です。データ活用については、以前から社内にはデータ分析を専門に行うチームが存在し、与信モデルの構築および社内データを用いた分析業務を行っていました。しかしながら、同部署に所属するメンバーのスキル向上についてはスポットで実施する研修や自己研鑽に任せる形になっていました。
体系的な育成の仕組みがないことにより、スキルレベルが人によって大きく異なる状態になっていることに加え、必要な人材を安定的に確保しづらいという課題を抱えていました。
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重視したポイントは主に2つです。
1つ目は、研修で得た知識やスキルを実務で確実に活用し、成果創出につなげられるかです。データサイエンスの理論や手法を学ぶだけでなく、実際のビジネス課題に適用できる実践力を身につけられる内容であることを重視しました。
特に注目したのが、研修プログラムにおけるアウトプットの機会や内容です。講座による知識のインプットだけでなく、実務で使えるようになるまでの道筋が見える研修かどうかをみていました。
2つ目は、提供される研修の質や専門性の高さです。実は、キカガクの前に他社のデータサイエンティスト育成講座を導入したのですが、想定よりも内容が基礎的なもので、弊社が求めるレベルに届かなかったことがありました。
そのため今回は、カリキュラムで扱う内容の深さや、指導者の経験や専門性についてより詳細に検討しました。
研修サービスの選定において、キカガクの提案は4つの点で私たちの要件を満たしていました。
1つ目は、講師陣の専門性の高さです。データサイエンスを専門とした実務経験豊富な講師が多く在籍しており、高度な教育が期待できると感じました。
2つ目は、データサイエンス系の講座が充実している点です。データ分析の経験がほとんどない初学者から実務経験者まで、それぞれのレベルに応じた講座が用意されていました。各講座のレベルも最適で、高度な内容もしっかり含まれていました。
3つ目は、実データを使用したPBL(課題解決型学習)の提案です。研修で得たスキルの実務活用を重視していたものの、検討を始めた当初は具体的な方法論を持ち合わせていませんでした。そのような状況でキカガクからPBLの提案を受けたとき、まさに私たちの方針に合致していると感じました。
PBLのやり方としても、弊社が保有する実データを用いてビジネスインパクトのある課題設定からデータ分析に取り組む内容でした。この実践的な方法であれば、確かに実務に直結する研修になると感じられました。
4つ目は、研修内容を当社の課題に合わせてカスタマイズできる柔軟性です。私たちの業界特有の課題や、組織としての目標に合わせた研修プログラムを構築できる点も魅力でした。
研修は、基礎から応用までの体系的な講座と、実データを使用したPBL(課題解決型学習)の2本柱で設計しました。
講座はデータサイエンスの基礎知識から始まり、高度な分析手法まで段階的に学習を進めていきます。研修の後半にはPBLを取り入れ、チームを組んで課題の設定から分析モデルの構築など実務に近い経験を積めるようにしました。
受講者の主体性を引き出すような運営をしていただけたのが良かったです。もちろん方針案の提示やコード評価・モデル評価などの支援をしてくれます。しかし、過剰な指示や指導ではなく、受講者自身が考え解決策を見出していく、自走を促すサポートをしてくれていました。
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データサイエンティストとして必要なインプットは着実にできたと感じています。また研修期間は、週に2日間は学習(講座への参加、PBL等)に充てる時間として確保するなど、費用だけでなく時間もかなり投下しました。これだけの投資をして人を育てる事例を作れたのは、長期的には大きなインパクトがあると考えています。
そして最も大きな成果と言えるのは、PBLのアウトプットに対する社内からの評価です。研修の最終ゴールとして関連部署・社員への報告会を実施したのですが、「これまで着手していなかった分析領域で、事業へのインパクトを期待できる」というようなコメントをいただくなど、高い評価を得ることができました。社内にデータ分析の可能性を示す機会にもなったと思います。
大きくは以下の5つです。
すでにお伝えしている内容面や時間リソースの確保に加え、社内公募から面接で意欲の高い参加者を選抜する、事業部と兼務することで現場の課題にアンテナを立ててもらえるようにするなどの工夫をしました。
最も効果的だったのは、研修のゴールとして分析案件の報告会を設定したことです。これは当社の研修でよく採用している形式ですが、やはり常にアウトプットを意識しながら研修に取り組むことが、効果的なスキル向上につながるのではないでしょうか。
目標としているデータサイエンティストの人数を確保するだけではなく、各部署でデータ活用を推進できる人材の育成を重視しています。この実現に向けて、主に3つの施策を進めています。
1つ目は、より実践的な課題解決力の強化です。基礎スキルを習得した人材に対し、より高度な分析手法や最新技術の学習・実践機会を提供し、実践的なスキルを高めていけるようにしたいです。
2つ目は、 データエンジニアなど他の特化型人材の育成です。現在、データサイエンティストが分析からエンジニアリングまで幅広く担当していますが、より専門性を活かして価値を出してもらうため、データエンジニアなど領域特化型の人材育成も進めていこうとしています。
3つ目は、デジタル推進室主導の教育体制の確立です。より専門的なDX人材を育成する研修については、デジタル推進室で担えるような体制を構築できたらと考えています。データサイエンティストの育成に加え、ビジネス部門のデジタルリテラシー向上も含めた包括的なDX教育体系の構築を目指したいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
キカガクでは業界業種問わず 1000 社以上の企業に導入いただき、DX 人材育成における様々な課題解決をご支援しております。
業界業種多種多様な業界 20 社以上の育成事例もご紹介しておりますので、ご興味のある方はぜひご参考ください。

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