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全新入社員をDXの担い手に。2ヶ月の研修がもたらした、新人が起点となる業務変革の連鎖

株式会社ブリヂストン

  • ビジネスアーキテクト
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  • 実践
  • 新人
  • データ起点での思考や施策立案ができる人材を育成したい
  • 新人
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目次

世界トップクラスのシェアを誇るタイヤメーカーから、「新たな価値で社会を支える」ソリューションカンパニーへと変革を進める株式会社ブリヂストン(以降、ブリヂストン)。

同社では、「DXを自分事として推進できる人材」の育成を目指し、文系・理系を問わず全新入社員を対象とした2ヶ月間にわたるデジタル研修を実施しています。

半年間の新入社員研修期間のうち、なぜ2ヶ月もの時間をデジタル教育に充てるのか。そして、初学者が多い中で、いかにして実務で通用するスキルを育み定着させているのか。

株式会社キカガク(以下、キカガク)とともに作り上げた研修プロジェククトの全容と、配属後の現場で起きている業務改善の連鎖について、デジタルソリューションAI・IoT企画開発部門のデジタルAI・IoT企画部長 岩﨑 悠志 様、岩上 あやめ 様にお話を伺いました。

課題

  • ソリューションカンパニーへの変革には、一部の社員ではなく全社員のデジタルリテラシー底上げが不可欠だった。
  • 単なるツール学習ではなく、「実務課題を解決できるスキル」の習得が求められていた。

解決策・実施した研修

  • 全新入社員を対象とした2ヶ月間の集中研修を実施。Python活用の基礎からAIモデル構築のハンズオンに加え、自社の実データを用いた演習を導入。
  • レベル差のあるチーム編成で互いに教え合う環境を設計した。

効果・成果

  • 配属後の新人がデータ分析コンペで活躍したり、実務の業務改善プロジェクトを推進するなどの事例を創出。
  • 高いスキルを持つ新人が既存社員に刺激を与え、組織全体のデジタル活用意識の向上につながっている。

「ソリューションカンパニー」への変革に向けて。トップダウンで決まった「新人全員・2ヶ月間」のデジタル研修

全新入社員を対象としたデジタル研修の実施に至った経緯を教えてください。

ブリヂストン 岩﨑様(以下、岩﨑様):当社では2017年にDX推進組織を立ち上げ、中級・上級レベルの高度デジタル人材やデータサイエンティストの育成に向けての研修を行っていました。育成が進み、研修を受講した人材がそれぞれの所属部署で現場の課題をデジタルで解決する体制が確立してきていました。

そして現在、当社は「社会価値・顧客価値を持続的に提供するサステナブルなソリューションカンパニー」への変革を進めています。これを実現するためには、特定の部門だけでなく、社内外をつなぎ、バリューチェーン横断での全社的なDX推進が不可欠です。

株式会社ブリヂストン デジタルソリューションAI・IoT企画開発部門 デジタルAI・IoT企画部長 岩﨑 悠志 様

そこで経営層より「デジタル人材の育成を、人材育成の1つの柱とする」という強力な方針が示され、より裾野を広げて全社的にリテラシーを底上げする取り組みを2023年にスタートさせました。全新入社員を対象としたデジタル研修も、その最重要施策の一つとして位置づけられています。

とはいえ、限られた新人研修の期間内で約2ヶ月をデジタル研修に充てるというのは、非常に大きな決断だったのではないでしょうか。

岩﨑様:この背景には、ソリューションカンパニーへの変革に向けて、それぞれの職場でデータやデジタル技術活用による現場力向上が不可欠であるという経営層の明確な意思決定があります。

新入社員研修は全体で半年間ありますが、その3分の1に当たる約2ヶ月をデジタル研修に費やしています。これは、これからのビジネスに求められるデジタルスキルの習得は、当社のDNAを理解することと同等に重要であるというメッセージでもあります。

新人研修の全体像とデジタル研修の位置づけ(ブリヂストンHP「人財に関する考え方」を参考に作成)

研修設計にあたっては、単にデジタルツールを使えるだけのオペレーターではなく、「DXを自分事として推進できる人材」をゴールに設定しました。どの部署に配属されても、デジタルの素養を活かして業務変革に取り組める「標準装備」としてのスキル習得を目指しています。

初学者でも「AIモデル構築」までやり切る。実務との接続を意識したカリキュラム設計

具体的にどのような研修内容になっているのでしょうか。また、習得効果を高めるための工夫について教えてください。

岩﨑様:特徴的なのは、文系・理系を問わず全員がPythonのプログラミングを学び、最終的には「PythonでAIモデルを作り切る」という高い到達目標を設定している点です。

企画側としても非常にチャレンジングな設定でしたが、DXの本質である「データ活用」や「AI活用」の勘所を掴むには、理屈だけでなく自ら手を動かす体験をすることが最も効率的だと考えました。

ブリヂストン 岩上様(以下、岩上様):当然、新入社員の間にはスタート時点でスキルのバラつきがあります。しかし、あえて習熟度の高い社員と初学者の社員が同じチームになるよう編成しました。

教え合い、助け合うプロセスを通じて、理解の深い社員はより知識が定着し、初学者は仲間から学ぶことができます。こうした「同期ならではの共創」を促進することで、研修全体の活性化を実現しています。

株式会社ブリヂストン デジタルソリューションAI・IoT企画開発部門 デジタルAI・IoT企画部 岩上 あやめ 様

研修設計の際、特に重視された点は何ですか?

岩﨑様:デジタル系研修は「ツールの使い方研修」に陥りがちだという課題感をかねてより抱いており、そこからの脱却を意識していました。デジタルツールはあくまで手段であり、本質は「課題解決」にあります。何が課題なのかを的確に把握し、その解決手段としてデジタルを適切に実装する。この構造を意識して研修を設計しています。

岩上様:研修の総仕上げには、当社の実際のソリューションビジネスのデータを用いたワークショップを実施しています。

一般的な学習データではなく、自社の生きたデータを扱うことで、データ活用の難しさと面白さを肌で感じてもらいます。研修で得た知識が、配属後の実務でどう役立つのかをイメージさせる「実務との接続」を最も重視しました。

決め手は「わかりやすさ」と「柔軟性」。アウトプット重視で知識を定着させるキカガクの品質

パートナー企業としてキカガクを選定された理由をお聞かせください。

岩﨑様:複数のパートナー企業を比較検討しましたが、キカガクを選定した決め手は大きく2点あります。

1つ目は、対面かつ新入社員向けの大規模研修を運営した実績が豊富であること。当社としてこれほどの規模・期間での対面デジタル研修は初めての試みでした。キカガクは他社でも新人向けのオフライン研修運営を多く実施しており、その運営ノウハウは非常に心強いものでした。

2つ目は、カリキュラムの柔軟性です。「自社の実データを使い、実務に直結させたい」という当社の要望に対し、既存のパッケージにとらわれずカスタマイズして作り上げてくれる対応力・企画力が群を抜いていました。

また、一方的な講義によるインプットだけでなく、受講者が実際に手を動かすワークのようなアウトプットのコンテンツを豊富に入れたいという要望にも応えていただけました。

岩上様:私自身も複数社の研修を実際に受講してみたのですが、キカガクの講義は圧倒的に「わかりやすい」と感じました。

高度な専門用語をわかりやすい言葉で噛み砕いて説明する姿勢があり、初学者にとってもやさしい設計になっていると感じました。

また、講義(インプット)のあとにこまめに演習(アウトプット)を行う設計になっている点も高く評価しました。カリキュラム構成も、基礎から応用へと無理なく進むように組み立てられており、受講生の脱落を防ぐとともに効果的な知識定着を実現できそうだと感じました。

配属直後から現場で活躍。新人の「デジタル実装力」が現場を刺激し、組織全体の意識改革を加速

新入社員デジタル研修により、どのような成果が生まれていますか?

岩﨑様:各部署に配属された新入社員が起点となり、現場の課題を解決する小規模な改善から本格的なプロジェクトの組成まで、多くの成果事例が生まれています。これは新入社員デジタル研修を始めとする全社的なデジタルリテラシーの底上げが実を結び始めていることの証だと受け止めています。

例えば、先日当社が参加した外部のデータ分析コンペにおいて、新入社員が並み居る上級者に混じってモデル作成や分析アプローチで高い評価を獲得しました。「新入社員研修で学んだ成果を発揮することができた」というコメントが寄せられたのはうれしかったですね。

岩上様:研修を受けた新入社員が、既存社員向けの中級デジタル研修(PBL:Project Based Learning 形式 の課題解決型学習)にエントリーし、先輩や上司を巻き込んで業務改善プロジェクトを推進する事例も出てきています。

新入社員研修には本質的な課題を見極めて設定するカリキュラムが織り込まれており、高いレベルの素地が築き上げられているため、PBLの質が向上し有意義な時間になっていると感じます。

また、新入社員が高いレベルのデジタル素養を持って配属されてくることは、受け入れる側の既存社員にとっても良い刺激となっています。「新人には負けられない」「自分たちも変わらなければ」という健全な危機感が生まれ、組織全体のデジタル活用への意識変革が加速しています。

研修の成果が着実に創出されていますね。その他に手応えを感じられた点はありますか?

岩﨑様:想定外の効果として、「エンゲージメントの向上」が挙げられます。

研修で自社のDX事例や実データを扱ったカリキュラムを用意したのは、当社への理解を深めてもらうことや、実務への接続をよりスムーズにするという意図によるものでした。しかし、私たちが考えていた以上に受講生の関心が高く、「自社のビジネスはこんなに面白いのか」「これほど高度なデータを扱っているのか」と再認識する機会になりました。

新人教育において自社理解や愛社精神の醸成は重要ですが、デジタル研修という切り口からもそれが実現できたことはうれしい誤算でした。

「DX」が当たり前の世界へ。生成AIなど最新技術を取り入れ、教育も進化し続ける

デジタル人材の育成について、今後の展望をお聞かせください。

岩上様:研修を通じて、「DXを自分事として推進できる」初級人材は着実に増えています。日々の業務を効率化できる方法はないかと常に考え、実行する際に適切なデジタルツールを選択して活用できる。そういった知識とスキルを持つ人材を今後もさらに増やし、最終的には全社員が当たり前にデジタルリテラシーを持ち、業務効率化や価値創造を行える状態を目指しています。

岩﨑様:「DX」という言葉が特別なものではなくなり、組織能力として当たり前のものとして定着する状態が目指すべき地点だと考えています。

研修で学んだ人材が現場で課題を見つけ、私たちDX推進部門が伴走して解決していく。そのサイクルを回し続けることで、ソリューションカンパニーへの変革に着実にコミットする形につなげていきたいと考えています。

新入社員研修を今後どのように進化させていくか、またそれに当たってキカガクに期待されることをお聞かせください。

岩﨑様:技術の進化は早く、教育のあり方も変わり続けています。例えばプログラミングも、生成AIの活用によりコードを書く時間は短縮されましたが、その真偽を見極める知識は依然として必要です。また、大学教育の変化もあり、入社時点でデータサイエンスの素養を持つ学生も増えてきています。

今後は、チームでの共創という良さは残しつつ、習熟度別のカリキュラムを導入するなど、より個々のレベルに合わせた効果的な学習環境へと進化させていきたいと考えています。キカガクには、豊富な実績と最新トレンドへの知見を活かし、当社の変革を加速させるパートナーとして、引き続き質の高い研修の提供を期待しています。

最後に

最後までお読みいただきありがとうございました。

キカガクでは業界業種を問わず 1000 社以上の企業に導入いただき、DX 人材育成における様々な課題解決をご支援しております。

20 社以上の育成事例もご紹介しておりますので、ご興味のある方はぜひご参考ください。

また、弊社キカガクが提供しているサービスの特徴やコース詳細についての資料は下記になります。コースごと学習内容の詳細やスケジュール等今回ご紹介してきれていないコースやサービスもご用意あります。DX 研修を検討されている方のご参考になれば幸いです。

ご担当者

デジタルソリューションAI・IoT企画開発部門 デジタルAI・IoT企画部長 岩﨑 悠志 様 デジタルAI・IoT企画部 岩上 あやめ 様

DXスキル種別

ビジネスアーキテクト

データサイエンティスト

DXリテラシーレベル

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新人

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