株式会社キカガクの山下と申します。
弊社はAI分野の社会人向け教育セミナー事業を手掛けている会社です。
オフラインの研修事業がメインのため、コロナウィルスの影響を大きく受けていますが、
今日も一日元気にやってます!
前回の記事では株式会社キカガクのセミナーが人気な理由について書きました。
参考
AI初学者必見!株式会社キカガクの研修が人気な3つの理由とは?note
コチラの記事を読んでくださった皆様、ありがとうございます。
- AI・機械学習・ディープラーニングとは?
- AIセミナーってどのようなもの?
- AI分野の教育事業って何?
このような疑問や悩みを持っている方におすすめなので、ぜひご一読を!
さて、「ビジネス活用のためのAIの知見を持った人材を育成したい」、
「データの分析結果から、提案や行動決定ができる人材を育成したい」という相談をよく受けますが、多くの企業に見られる問題点とは一体どういった点なのでしょうか。
それは、
データがあるから機械学習・ディープラーニングで何かしたいというAIドリブンで話が進んでいるという点です。
実際、機械学習・ディープラーニングを学び、AIに関する人材を生み出したところであまり価値はありません。
本質的な部分を捉えるのであれば、社内にあるビジネス課題に対して企画を行い、その企画を実現するための機械学習やディープラーニングの技術を持つ人材に価値があります。
では、課題ドリブンでどのように企画していけばいいのかという疑問が浮かぶと思います。
今回の記事は、AI案件を企画する際に考慮すべきポイントを記載しました。
こちらの記事が同様の課題や要望を持つ方にご一読いただければ幸いです。
企画段階で考慮すべき3つのポイント
1. 企画段階の問題設定は明確か
まず、皆さんの企画は問題設定が明確でしょうか。
◯ 問題設定が明確
問題設定が明確であれば、その企画を実現するためにAIが必要なのか、それともその他のアプローチが有効なのかを考えられます。AI案件を企画する際は必ず、「何」を成し遂げたいのかを明確にしておくのがオススメです。
☓ 問題設定が明確でない
問題設定が明確でない場合、業務内容の見直しや、まず問題設定を探すことから始まるため、時間が想定より大幅に必要になる可能性があります。
- なぜAIが必要なのか
- 何が必要なのか
- どのように解決でそうか
どのような課題があり、その課題を解決するために必要な工程をすべて洗い出しましょう。
2. 業務改善などの既存事業に対して活用することを想定しているか
皆さんの企画はパターンAのモデルとパターンBのモデルのどちらでしょうか。
パターンAは機械学習なしでも売り上げを確保している。精度が向上するに連れて、売り上げも伸びていくようなビジネスモデル。
パターンBは精度がまったく出ないときは売り上げも全くない状態。事業としての売上が確保できるのは、かなりの良い精度が出てからというようなビジネスモデル。
新しい収益が創出できる事業を作りたいのか、
それとも、既存事業を更に利益率の高いものにしたいのどちらか
◯ 既存事業
業務改善や業務補助のためにAIを用いることを念頭に置いているプロジェクトは、比較的企画をしやすい傾向にあります。
☓ 新規事業
AI×新規事業のようなAIを主軸としているプロジェクトは、実現可能性が低い、 かつ実現までの時間が長い 可能性が高いため、企画を練る際には検討が必要になります。
3. AIの精度の合格ラインは決まっているか
AIで全ての業務を自動化しようとする方も多いですが、実際にはAIはほとんど100%の精度が出ないため、完全に人間の代替を行うことは困難です。
例えば、自動翻訳の AIでも、AIが翻訳した文書をそのまま使用するのではなく、最後に人間側がカバー、確認するフロー(Human in the Loop)を想定してプロジェクトに取り組む必要があります。
そのため、下記の3点を考察する必要があります。
- 人間側でカバーできる運用体制の構築
- 精度が悪くても売り上げをあげられるビジネスモデル
- どれくらいの精度であれば実際に導入するのか(合格ラインを決める)
例えば、レコメンデーションなどでは30%ほどの精度でも問題ないかもしれませんし、自動運転では、99%以上の精度が求められるかもしれません。
ネットショッピングしている最中に、消費者が不要な商品をレコメンドされても特に問題はありませんが、
1,000回に1回カーブを曲がれない車は大問題になりかねます。
この精度の合格ラインは企画段階で明確に設定しておく必要があります。
また、モデルを構築する際には精度が合格ラインに達成しない場合にも、あらかじめプロジェクトを終了する期限を定めておく必要があります。なぜなら、データがいくらあっても、時間を費やしたとしてもモデルリングが困難な問題設定も存在するためです。
最後に
AI案件を実際に運用するには、機械学習・ディープラーニングの技術だけを理解している人材の育成ではなく、社内にあるビジネス課題に対して企画を行い、その企画を実現するための機械学習やディープラーニングの技術を持つ人材の育成が必要になります。
また、企画を行う上で重要なのは企画段階で実運用までを考慮できているか?ということになります。
AIが開発のフェーズから活用のフェーズになった今、課題ドリブンでAI案件を企画し運用できる人材に価値が生まれます。
最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。
株式会社キカガクは、過去にたくさんの企業様で中長期的に研修を行った実績があります。
こちらの記事を読んで、もし同じような課題や悩みがありましたら、ご遠慮なくご相談ください。
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山下 公志郎(Koshiro Yamashita)
株式会社キカガク
Email : [email protected]
Tel : 080-7150-0071
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参考
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