見た目で判断するのは危険?ロゴマークの【選び方】を紹介します!

皆さんこんにちは!キカガク長期コース卒業生の川合です。

今回はデザインブログ第四弾として「ロゴマークの選び方」を紹介します!

この記事を読めば、自身のサービスに最適なロゴマークを選べるようになります。

キカガクブログでは「これさえ読めば一通りのデザインスキルが身に付く!」を目指し、デザインについての記事を連載中です。まだ第1弾を読んでいない方は、ぜひそちらもご覧ください!

こんな方におすすめ

  • ロゴマークを外注したけど、どの案もパっとしない
  • AIツールでロゴマークがたくさん作れたけど、どれを選んで良いか分からない
  • ロゴマークを自作したいけど、何から進めれば良いか分からない

どのロゴマークが良いか分からない!

昨今、AIツールによってロゴマークも自動生成できるようになりました。

よし!ロゴマークがいっぱいできたぞ」と喜んでるのも束の間。

どのロゴマークが良いんだろう」と悩んだ経験はありませんか?

正直、ロゴマークを作るだけなら5個、10個、100個と、いくらでも作ることができます。AIツールが登場し、その気になれば1000案作ることも可能です。

ただ、重要なのはどのロゴマークが適切かを見極める審美眼です。

そもそもロゴマークとは何か

ロゴマークとは、「企業理念」「価値観」「製品・サービスの特徴」「コンセプト」などを集約し、可視化したものです。

対象のブランドイメージを確立して、人々に認知してもらうためのツールであり、顧客とのコミュニケーションの入口です。

様々な媒体に使用されるロゴマークは、その対象の「」という大切な役割を担っています。

あなたの「ビジネス・サービス」と「顧客」との記憶は、全てロゴマークに蓄積されていきます。

ロゴマークは育てるものであり、いくら造形が良くても、最初から好印象を持たれているものは存在しません。

本題:ロゴマークの選び方〜6つの指標〜 

ロゴマークは何でも良い?

極論を言うと、ロゴマークは他と被らなければどんな色、形でも構わないです。

グラフィックデザイン界の巨匠 ポール・ランド氏はロゴマークについて下記のように述べています。

「信じられないかもしれないが、ロゴマークの主題はほとんど重要ではない。内容の妥当性すら、大した役割を持たないこともある」

「妥当性の希求が望ましくないのではない。シンボルとシンボル化されたものの間に1対1の関係性を持たせることが多くの場合非常に難しく、ある条件においては反感を持たれる、と言っているのである。つまるところ、ロゴマークの必須条件は、区別しやすいこと、記憶に残ること、明確なことだけだ

ポール・ランドに学ぶ驚きの4原則

「IBM」  や「ABC」 のロゴマークを作ってきたポール・ランド氏ですが、「ロゴマークの主題はほとんど重要でない」と述べているのは意外でした。

ただ、コンセプトやブランディングの展開を鑑みると、色や形は自然と絞られていきます。

選び方①:【色】と【形】を吟味する

色について

例えば「飲食店」などのロゴマークでは一般的には暖色系を使用してます。

やはり食欲をそそる色は「赤」や「黄色」です。なので、特別な理由がない場合は人間の本能に沿った色を選びましょう。

誠実さや精密さが求められるサービスであれば「青」や「緑系」の色が多く使われています。

ただ、全体的に見ると赤色は人の注意を一番引くので、赤色が採用されるケースが多いです。

形について

一般的には安心感なら丸みを帯びた形、勢いをアピールするなら鋭角な形など、やはり打ち出したいメッセージによって決まっていきます。

現実世界でも、丸みを帯びている方が優しさ、鋭利なものは精密さなどを感じます。

普段視覚によって得られるイメージは、そのままロゴマークにも適用できます。

たまに「この色・形が好きだから」という理由でロゴマークを決めている方を見かけますが、これはとても危険です

その色や形は本当にあなたのサービスのコンセプト、伝えたいメッセージに沿っているでしょうか。

冒頭でも述べましたが、ロゴマークは企業やサービスのイメージやコンセプトを凝縮させるべきです。

「怖い顔をしている人が、意外と優しかった」というギャップは不要です。

優しさが売りなら、優しい顔(ロゴマーク)を体現する色や形にするべきです。

機会損失をしないためにも、意図したイメージを持たれるようにしましょう

選び方②:様々なコンテンツに配置して確認する

ロゴマークはそれ単体で見られることはありません。

あるとしたら、そのロゴマークのお披露目時や、ロゴマークそのものを紹介する本やサイトに掲載されたときです。

ロゴマークはどこかに置かれて機能するものなので、例えば下記のようなケースを配慮します。

  • SNSの丸いアイコンにしたとき
  • LPやWebサイトなどの横長なスペースに入れたとき
  • チラシや名刺などの印刷物に小さく入れたとき
  • 縦長な看板に入れたとき
  • モノクロで表示したとき

小さく配置すると、この線が潰れる」「大きく使うと、割と余白が多くてスカスカする」「モノクロで見ると、色の濃淡がなく見えにくい」など、1パターンだけでは気付けないことが見えてきます。

アイコンとして使用するときは正方形に収まるパターンが必要だな」「Webサイトで使用する際は、横位置のパターンが必要だな」という意見も出てきます。

どこに置かれても視認性が担保され、イメージが統一できるロゴマークになっているか、確認しましょう。

選び方③:そのサービスを全く知らない人に見せてみる

ロゴマークをなるべく多くの人に見てもらい、どんな印象を持ったか聞いてみましょう。

あなたはサービスに詳しすぎるため、初めてそのサービスを知る人や、ロゴマークを初めて見る人の気持ちが分からなくなっています。

全くそのサービスを知らない人からの意見を聞くことで、ロゴマークを世に出したときにどんな印象を持たれるかを事前に知ることで、「そんなはずじゃなかった」という事態を防げます

選び方④:競合他社のロゴマークと比較する

同じような企業・サービスのロゴマークと見比べてみましょう

似たロゴマークになっていないか」「色や形は、打ち出したいイメージから遠くないか」などを確認します。

後々「すごい似ているロゴマークが既にあった!」という悲劇防げます

選び方⑤:ロゴマークが100年後も廃れないかイメージする

ロゴマークに耐久性があるか考えます。耐久性があれば、時代が変わっても古く見えず、長年使い続けることができます。

もし流行りのデザインを取り入れたものになっているとしたら、その流行が終わると古く見えてしまいます。特別な狙いがなければ、普遍的な見た目にしましょう。

また、「様々なコンテンツに配置して確認する」でも書きましたが、どこに置かれても視認性が担保されていることも耐久性を上げることの要因になります。

選び方⑥:ロゴマークが複雑になっていないか確認する

伝えたいことを盛り込みすぎたり、好みで色を足していくと、自然とロゴマークの見た目は複雑になっていきます。

AIツールによって誰でも簡単にロゴマークが作れるようになり、つい色や要素を追加してしまうケースもあります。

見た目をいじっていくと、どんどん見た目だけにフォーカスしてしまい、本来伝えたかったサービスの背景がブレてしまいます。一度立ち止まり、本当に必要な要素だけで構成できているかを自問自答しましょう。

まとめ

今回は下記のような内容を紹介しました。

  • ロゴマークとは何か
  • ロゴマークは何でも良い?
  • 【色】と【形】の決め方
  • 様々なコンテンツに配置して確認する重要性
  • 知人にロゴマークを見せてみる
  • 競合他社のロゴマークと比較する
  • ロゴマークが100年後も廃れないか
  • ロゴマークが複雑になっていないか

いかがだったでしょうか。漠然とロゴマークを選んでいた方は、記事で紹介した観点を試してみてください。今までよりピントが合った状態でロゴマークを検討できると思います。

ロゴマークを作るとき、まずはサービスのことを知り、市場を調査し、どう差別化するかを検討してから制作に入ります。

それは外注する場合、AIツールで作成する場合も同じです。

いきなり見た目から議論を始めないでください。

コンセプトを決め、どのようなロゴマークであればそれを体現できるのかを決め、そこをゴールに設定しましょう。

好みや感覚でロゴマークを決めず、本記事で紹介した選び方を参考にしてみてください。

おまけ:ロゴマークを作れるAIツールのご紹介

ロゴマークを生成できる「Brandmark」というAIツールがお薦めです。

個人的に、今まで使ってみたロゴマーク生成ツールの中で最も質が高いと感じています。

さらに、ショッピングバッグやスマートフォンに配置されたイメージも自動生成してくれます。

ログイン不要で簡単に質の高いロゴマークが生成できるので、ぜひお試しください。

Brandmark

Brandmarkの使い方

①ブランドネームとスローガンを入力する

②ブランドに関連するキーワードを入力する

③ブランドカラーを選ぶ

④ロゴマークが生成されます!

重要なのは生成後です。この記事を参考にロゴマークを選定しましょう!