
未経験から AI エンジニアになるには、「①知識とスキルを身につける → ②オリジナルの AI アプリケーションを作る → ③転職活動をする」の 3 ステップで進めるのが基本ルートです。
このうち多くの人がつまずくのは①ではなく②で、「学んだだけで終わり、実務経験が無い」状態から抜け出せずに止まってしまいます。
この記事では、3 ステップそれぞれの進め方と、20 代・30 代・40 代の年代別に押さえるべき転職のポイントを解説します。
この記事の要点
目次
この記事は「AI エンジニアへのなり方(手順)」に絞って解説します。
AI エンジニアの仕事内容・年収・将来性といった職種そのものの全体像を先に知りたい方は、次の記事をご覧ください。
未経験から AI エンジニアになるには、次の 3 ステップで進めます。
順番を飛ばさず、①で土台を作り、②で成果物を残し、③で転職活動に入るのが遠回りに見えて最短です。
ステップ | やること | ゴール |
|---|---|---|
① 知識とスキルを身につける | Python・機械学習・数学の基礎を学ぶ | 自力でコードを読み書きできる |
② オリジナルの AI アプリケーションを作る | 身近な課題を題材に自分で作り切る | 選考で見せられる成果物がある |
③ 転職活動をする | 履歴書・職務経歴書・面接の準備 | 現場に入る |
まずは AI エンジニアに必要な知識・スキルを身につけます。
学習方法にはスクール・独学・オンライン学習プラットフォームなどがあり、どれが正解ということはありません。
ある程度の知識・スキルが身についたら、自分だけのアプリケーションを作ってみましょう。
ここまでできるようになると学習が一気に楽しくなり、選考で見せられる成果物にもなります。
土台が固まったら転職活動をはじめましょう。
現場に入るのは早ければ早いほどスキル習得につながるため、「完璧になってから」と待ちすぎないことが大切です。
AI エンジニアに必要なのは、Python を中心としたプログラミングスキルと、機械学習・ディープラーニングの知識です。
加えて実務では、AWS・Google Cloud・Azure などのパブリッククラウドの活用と、モデルを動かし続けるための Ops(DevOps・MLOps)の知識が求められます。
分類 | 具体的な内容 |
|---|---|
プログラミング | Python(AI 開発の標準言語) |
機械学習・ディープラーニング | アルゴリズムの理解、フレームワークを使った実装 |
数学 | 線形代数・確率統計・微分積分の基礎 |
パブリッククラウド | AWS、Google Cloud、Azure 上での開発・運用 |
Ops | DevOps、MLOps(モデルの運用・保守) |
AI エンジニアはバックエンドエンジニアの延長に位置づけられる職種です。
そのため、やみくもに理論だけを学ぶより、「動くものを作る」ことを軸に学習を組み立てるほうが挫折しにくくなります。
必要なスキルの詳細と、それぞれの学習方法は次の記事で解説しています。
学習方法は大きく「スクール」「独学」「オンライン学習プラットフォーム」「書籍」の 4 つで、コストと挫折しにくさがトレードオフの関係にあります。
やみくもにプログラミングを学んでも、活用イメージがわかなければ挫折してしまう可能性が高くなります。
自分に合った形で習得することが重要です。
学習方法 | 費用 | 強み | 弱み |
|---|---|---|---|
スクール | 高め | 体系的なカリキュラム、挫折しにくい | 費用と時間の制約 |
独学 | 低い | 自分のペースで柔軟に学べる | 自己管理が必要、軌道修正しづらい |
オンライン学習 | 低〜中 | 安価に試せる、続けやすい | 網羅性は自分で担保する必要がある |
書籍 | 低い | まとまった知識が得られる | 疑問点を自力で解決しにくい |
スクールの最大のメリットは、体系的な学習プログラムがあることです。
プログラミングは極めて初期の段階で挫折してしまうことが多く、最初のハードルを越えやすい点が大きな価値になります。
また、同期の受講生がいる場合は、交流が学習のモチベーションにつながったという声もよく聞きます。
メリット
デメリット
費用については、厚生労働省の専門実践教育訓練給付金の対象講座であれば、受講費用の最大 80%(年間上限 64 万円)が支給されます(厚生労働省・2026 年時点)。
対象講座かどうかは受講前に必ず確認しましょう。
制度の使い方は次の記事で解説しています。
なお、決められたスケジュールがあることは、ある意味そのほうが学習を続けやすい人も多い点で、デメリットとは限りません。
独学のメリットは自分のペースで学べることです。
学習の進捗や興味に合わせて内容を変えられること、最低限の環境費だけで始められるコストの低さもメリットといえます。
メリット
デメリット
学習初期は、学んだことが本当に身についているのか不安になることがよくあります。
独学では、その最初の難しい期間を自分の力だけで乗り越える必要があります。
現在はさまざまなオンライン学習プラットフォームがあり、自分の学習スタイルに合っているかを安価に試せるのが利点です。
いきなり高額な投資をする前の「お試し」として使うと、方法選びの失敗を減らせます。
書籍や教材での学習では、ある程度まとまった知識を得られます。
ただし疑問点が出た場合に自力で解決することが難しい場合があるため、書籍だけで進めるのではなく、スクール受講・オンライン学習プラットフォーム・コミュニティと併用することをおすすめします。
AI エンジニアを目指すうえで、コミュニティの力を借りることも非常に有効です。
1 人で学習を続けるのは想像以上に大変で、挫折につながりやすいものです。
周囲との情報交換は知識を広げるだけでなく、モチベーションの維持にも役立ちます。
実際に、仕事や子育てと両立しながら修了した受講生も、一緒に学ぶ仲間の存在を挙げています。
土台のスキルが身についたら、オリジナルの AI アプリケーションを作りましょう。
自分だけのアイデアを形にすることで AI 技術への理解が深まり、同時に転職活動で見せられる成果物にもなります。
アイデアを考える際は、身近な課題から始めるのがおすすめです。
日常生活で不便に感じていることや、効率化できそうな作業に着目してみましょう。
身近な課題を解決するアプリケーションは、自分自身の生活を改善するだけでなく、同じ悩みを抱える人にも価値を提供できます。
そうした経験は転職活動でも大いに役立ちます。
開発のプロセスや学びは、技術記事としてアウトプットすることをおすすめします。
自分の経験を言語化することで知識の定着が進み、公開すれば他のエンジニアからフィードバックを得られる可能性もあります。
未経験から AI エンジニアを目指すとき、多くの人の前に「実務経験の壁」が立ちはだかります。
この壁は、実務に近い形の実績を自分で作ることで越えられます。
転職活動では、履歴書や職務経歴書の準備と面接対策が欠かせません。
未経験者の場合、「今できること」より「学習してきた事実と、前職の経験がどう活きるか」を示せるかどうかが評価を分けます。
未経験分野への転職では、履歴書と職務経歴書の書き方に工夫が必要です。
未経験者にとって、面接は自分の可能性をアピールする重要な機会です。
これらの対策を通じて、未経験者であっても AI エンジニアへの転職に挑戦する熱意と適性をアピールできます。
なお、学習の成果を客観的に示す手段として資格も有効です。
おすすめの資格は次の記事でまとめています。
20 代は、ポテンシャルと学習意欲そのものが評価される年代です。
実績が乏しくても、学び続ける姿勢と論理的思考力を示せれば十分に勝負できます。
20 代は新しいキャリアにチャレンジするのに最適な時期です。
柔軟性が高く、新しい知識や技術を吸収する能力に長けています。
AI エンジニアリングのような急速に発展する分野で活躍するには、常に学び続ける姿勢が必要です。
また、20 代でキャリアチェンジをすることで、長期的なキャリアの方向性を早く見定められます。
早い段階でスキルを身につければ、将来的により高い役職ややりがいのある仕事に就くチャンスが増えます。
採用されやすい 20 代の人物像は、何よりも旺盛な学習意欲を持っている人です。
技術の進歩が早い分野のため、常に新しい知識やスキルを吸収し、自己研鑽を怠らない姿勢が重視されます。
論理的思考力とプログラミングスキルの基礎がある方は適性が高いといえます。
プロジェクトベースの仕事が多いため、チームワークやコミュニケーション能力も重要です。
20 代は社会人経験が浅いため、転職活動では自分の強みをアピールすることが大切です。
プログラミングコンテストでの入賞経験やオープンソースプロジェクトへの貢献など、関連する実績があれば積極的に強調しましょう。
インターンシップやハッカソンへの参加も適性を示すのに有効です。
20 代向けの転職サイトや、AI エンジニアリングに特化した求人情報を活用することも大切です。
未経験者や若手を積極的に採用する企業も数多くあります。
20 代で未経験から転職した受講生の体験談も参考になります。
30 代の強みは、これまでの職業経験で培ったスキルを AI の仕事に持ち込めることです。
未経験であっても、コミュニケーション能力・プロジェクト管理・問題解決スキルは AI エンジニアリングの現場でそのまま価値になります。
30 代でキャリアチェンジをする最大のメリットは、過去の職歴で磨かれた能力を活かせることです。
新しい技術や知識を学ぶことで、現代の職場で求められるスキルセットを拡充し、キャリアの選択肢を広げられます。
30 代は、自分の強みを活かしつつ新たな可能性に挑戦するのに最適な時期だといえるでしょう。
採用されやすいのは、技術的なスキルだけでなく、柔軟な思考力と旺盛な学習意欲を兼ね備えている人です。
特に、チームでの仕事やプロジェクトのリード経験がある方は、大きなアピールポイントになります。
新しい技術やトレンドへの理解と、それらを実務に応用する能力も重視されます。
これまでの経験を活かしつつ、絶え間ない学習と成長の姿勢を示すことが必要です。
30 代で転職を目指す際は、自身の経験を価値あるものとしてアピールすることが大切です。
職務経歴書や履歴書では、過去の経験が AI エンジニアとしての役割にどう貢献できるかを明確に示しましょう。
LinkedIn などのプラットフォームで自分のスキルと経験に合った求人を探すのも有効です。
業界のイベントやセミナーへの参加もおすすめします。
30 代未経験から IT エンジニアを目指す際の考え方は、次の記事でも解説しています。
40 代は、特定業界のドメイン知識と AI 技術を掛け合わせられることが最大の武器になります。
年齢そのものより、「その知見を AI でどう活かすか」を語れるかどうかが問われます。
40 代でキャリアチェンジをする最大のメリットは、これまでの職業人生で培った専門性や問題解決能力を活かせることです。
AI エンジニアリングの分野では、ドメイン知識や業界理解が重視されます。
長年蓄積してきた知見を AI 技術に応用することで、独自の価値を提供できるでしょう。
AI 技術を学ぶことで自身のスキルセットを拡張し、より広範囲な課題解決に貢献できるようになります。
採用されやすい 40 代の人材は、技術的な適性に加えて、リーダーシップと戦略的思考力を兼ね備えている人です。
プロジェクトマネジメントや組織運営の経験は、AI エンジニアリングのチームを率いるうえで大きな強みになります。
自身の専門分野と AI 技術を掛け合わせ、革新的なソリューションを生み出せる人材も注目されます。
たとえば医療従事者や金融のエキスパートが AI エンジニアリングを学ぶことで、それぞれの業界に特化した AI アプリケーションの開発に貢献できます。
履歴書や職務経歴書では、これまでの職務で培ったスキルや経験を、AI エンジニアとしてどのように活かせるかを具体的に示しましょう。
40 代向けの転職サイトや、経験者を対象とした求人情報を積極的に活用することもおすすめします。
年齢を重視せず、スキルと経験を評価する企業も増えています。
さらに、AI エンジニアリングのコミュニティに参加し、同年代の転職者や経験者とのつながりを作ることも有効です。
40 代・未経験からキャリアを変えた受講生の体験談もあります。
この記事のまとめ
未経験から AI エンジニアになるには、「知識とスキルの習得 → オリジナルアプリケーションの開発 → 転職活動」の 3 ステップを順に進めることが基本です。
学習方法は自分に合ったものを選び、成果物を残し、前職の経験と学習の事実をセットでアピールする。
この流れができれば、未経験でも十分に道は開けます。
もし AI エンジニアとしての転職について迷うことがあれば、キカガクの AI・DX 専門キャリアアドバイザーによるキャリア相談にお申し込みください。
まずは Python の基礎と、機械学習の考え方の学習から始めます。
そのうえで、身近な課題を題材にした小さなアプリケーションを自分で作り切ることが、次のステップへの近道です。
なれます。
ただし「学習した」だけでは選考を通りにくいため、オリジナルの AI アプリケーションや Kaggle・OSS への参加といった、実務に近い実績を作っておくことが重要です。
可能です。
30 代はコミュニケーション能力・プロジェクト管理・問題解決スキルといった前職の経験を評価されやすく、それらを AI エンジニアの役割にどう活かせるかを職務経歴書で具体的に示せるかどうかが鍵になります。
必須ではありませんが、学習の成果を客観的に示す手段として有効です。
代表的なものに JDLA の G 検定・E 資格、Python3 エンジニア認定試験、クラウド系では AWS Certified AI Practitioner や AWS Certified Machine Learning Engineer – Associate があります(AWS Certified Machine Learning – Specialty は 2026 年 3 月 31 日で試験終了)。
求人ボックス「AI エンジニアの年収・時給」(2026 年 7 月 21 日時点)によると、正社員の平均年収は約 600 万円、給与幅は 418〜1,224 万円です。
経験・技術力・企業の種類によって幅があります。
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