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データサイエンティストとは?仕事内容、年収や必要なスキルについて解説!

データサイエンティストとは?仕事内容、年収や必要なスキルについて解説!

キカガクでデジタルマーケター・エンジニアをしている高橋です!

企業がデータ活用に力を入れるなかで、データサイエンティストの需要が年々高まっています。しかし、データサイエンティストという職種について、具体的な仕事内容や必要なスキル、キャリアパスなどを詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。

本記事では、データサイエンティストの定義や役割から、仕事内容、必要なスキル、年収、向いている人の特徴まで、データサイエンティストについて包括的に解説します!

データサイエンティストを目指している方や、データサイエンティストという職種に興味がある方は、ぜひ本記事を参考にしてください。

この記事の対象読者
  • データサイエンティストに興味がある人
  • データサイエンティストを目指している人
  • データサイエンティストの仕事内容や必要なスキルを知りたい人

データサイエンティストとは?

データサイエンティストは、データの力を活用してビジネスの課題解決や意思決定を支援する専門家です。ここでは、データサイエンティストの定義、役割、需要と将来性について詳しく説明します。

データサイエンティストの定義

データサイエンティストは、統計学、プログラミング、 事業のドメイン知識を駆使して、データから価値ある情報を引き出し、ビジネス課題の解決や意思決定の支援をする専門家です。大量で複雑なデータを分析し、パターンや傾向を見つけ出すことで、ビジネスに活かせる知見を導き出します。

データサイエンティストの役割

データサイエンティストの主な役割は次の通りです。

  1. ビジネス課題の理解とデータ分析の方向性の決定
  2. データの収集、前処理、分析
  3. 機械学習モデルの構築と評価
  4. 分析結果の可視化とレポーティング
  5. ビジネス課題の解決に向けた提案

データサイエンティストは、ビジネスとデータ分析の橋渡し役として、データの力を最大限に活用し、企業の意思決定をサポートします。

データサイエンティストの需要と将来性

ビッグデータ時代と呼ばれる現代において、データサイエンティストの需要は年々高まっています。企業がデータドリブンな意思決定を重視する中で、データから価値を引き出せるデータサイエンティストは欠かせない存在となっています。

将来的にも、AI や IoT の普及により、データの量と種類は増え続けると予想されます。データサイエンティストは、これらの膨大なデータを分析し、ビジネスに活用できる重要な職業です。

近年の生成 AI の影響により、データサイエンティストの仕事はなくなるのではないかと言われることがありますが、将来性が高いと言える職業です。詳しくは次の記事をご覧ください。

データサイエンティストの仕事内容

データサイエンティストの仕事内容は多岐にわたります。ここでは、データサイエンティストの主な仕事内容を 4 つの観点から解説します。

データの収集と前処理

データサイエンティストの仕事は、まずデータの収集から始まります。例えば、顧客データ、販売データ、ウェブログデータなど、ビジネス課題に関連する様々なデータを収集します。データは社内の複数のシステムやデータベースに散在していることが多いため、API を利用したり、SQL を用いてデータを抽出したりします。

収集したデータは、そのままでは分析に適さない場合があります。欠損値や外れ値があったり、データ形式が統一されていなかったりするためです。そこで、データの前処理が必要になります。

欠損値には、適切な値を補完したり、削除したりします。外れ値は、ビジネス上の意味を考慮しながら、除去するか、他の値に置き換えます。また、データの正規化を行い、分析に適した形式に変換します。

データ分析と機械学習モデルの構築

前処理が終わったデータを分析し、ビジネス課題の解決に役立つ知見を導き出します。例えば、顧客の購買行動を分析し、効果的なマーケティング施策を立案したり、製品の品質データを分析し、不良品の発生原因を特定したりします。

分析には、記述統計、仮説検定、回帰分析、クラスタリングなど、様々な統計手法やデータマイニング手法を用います。

機械学習モデルの構築も、データサイエンティストの重要な仕事です。例えば、過去の販売データから、将来の需要を予測するモデルを作ったり、顧客データから、興味関心を持つ商品をレコメンドするモデルを作ったりします。

モデルの構築には、適切なアルゴリズムの選択、ハイパーパラメータの調整、特徴量エンジニアリングなど、高度な機械学習の知識が必要です。また、モデルの性能を評価し、改善を重ねることが求められます。

分析結果の可視化とレポーティング

データ分析の結果は、そのままでは理解しづらいことがあります。膨大な数値の羅列では、重要なポイントが伝わりにくいためです。そこで、データサイエンティストは分析結果をわかりやすく可視化し、レポートにまとめます。

可視化には、グラフやチャートを効果的に使います。例えば、散布図を使って変数間の関係を示したり、ヒートマップを使ってデータの分布を表現したりします。

ビジネス課題に合わせて、適切な可視化手法を選ぶことが重要です。また、色使いやレイアウトにも気を配り、複雑な分析結果を誰にでも理解できるように工夫します。

レポートでは、分析の目的、使用したデータ、分析手法、結果、考察を明確に伝えます。専門用語を避け、ビジネス課題との関連性を示すことで、データに詳しくない人にも分析の価値を理解してもらえるようにします。

ビジネス課題の解決に向けた提案

データサイエンティストの仕事は、単に分析結果を報告するだけではありません。分析から得られた知見をもとに、ビジネス課題の解決に向けた具体的な提案をします。

例えば、顧客離れが課題の場合、分析結果から、離反の兆候があるセグメントを特定し、そのセグメントに効果的なキャンペーンを提案します。提案には、データに基づく根拠を示すことが大切です。過去の類似施策の効果や、施策による売上の向上見込みなど、定量的なデータを用いて説得力を高めます。

提案には、ビジネス部門との協力が欠かせません。データサイエンティストは、分析の専門家として、ビジネス課題を深く理解し、データの力を活かした課題解決を推進する役割を担います。

データの収集から分析、可視化、提案まで、一連のプロセスを通じてビジネスの意思決定を支えるのがデータサイエンティストの重要な役割です。

データサイエンティストとデータアナリストの違い

データサイエンティストとデータアナリストは、どちらもデータを扱う職種ですが、その役割と求められるスキルには違いがあります。ここでは、両者の違いを職務内容、必要とされるスキル、キャリアパスの 3 つの観点から解説します!

職務内容の違い

データアナリストは主に、既存のデータを分析し、ビジネス上の意思決定に役立つ情報を引き出すことに注力します。一方、データサイエンティストは、機械学習モデルの構築や予測分析など、より高度で専門的なデータ分析をします。

また、データサイエンティストは、分析結果をビジネスに活かすための提案や、データ基盤の設計・構築にも関わることがあります。

データサイエンティストとデータアナリストの違いについて、具体的な事例を交えて説明します。

事例 1: EC サイトにおける商品レコメンデーション

  1. データサイエンティスト:購買データだけでなく、閲覧履歴や検索履歴なども含めた大規模データを用いて、機械学習モデルを構築します。このモデルを用いて、個々の顧客に最適な商品レコメンデーションを行なうシステムを開発します。
  2. データアナリスト:過去の購買データを分析し、商品の購買傾向や顧客セグメントごとの嗜好を明らかにします。その結果をもとに、マーケティング施策の改善案を提案します。

事例 2: 製造業における品質管理

  1. データサイエンティスト:品質データに加え、設備のセンサーデータや環境データなども分析に取り入れます。機械学習を用いて、不良品の発生を事前に予測するモデルを構築し、リアルタイムで品質管理を行なうシステムを開発します。
  2. データアナリスト:製造ラインから収集された品質データを分析し、不良品の発生率や原因を特定します。分析結果をもとに、品質管理プロセスの改善点を提案します。

事例 3: 金融機関における与信管理

  1. データサイエンティスト:顧客データに加え、外部の経済指標や社会情勢なども考慮に入れた機械学習モデルを構築します。このモデルを用いて、個々の顧客の与信リスクをスコアリングし、リスクに応じた与信管理を自動化します。
  2. データアナリスト:顧客の属性データや取引履歴を分析し、与信リスクの高い顧客セグメントを特定します。その情報をもとに、与信基準の見直しを提案します。

これらの事例から、データアナリストは主に既存のデータを分析し、ビジネスの意思決定を支援する役割を担うのに対し、データサイエンティストはより高度な分析手法を用いて、ビジネス課題の解決に直結するソリューションの開発に携わることがわかります。

データサイエンティストは、機械学習やAIを活用し、従来のアプローチでは実現が難しかった高度な予測や最適化を可能にします。

必要とされるスキルの違い

データアナリストに求められるのは、SQL を用いたデータ抽出・加工、Excel でのデータ分析、ビジュアライゼーションツールを使ったデータの可視化などのスキルです。統計学の基礎知識も必要ですが、データサイエンティストほど深い理解は求められません。

一方、データサイエンティストには、Python, R, SQLなどのプログラミング言語を使いこなすスキルが必須です。さらに、統計学や機械学習の深い知識、ビッグデータ処理技術、クラウドプラットフォームの活用スキルなども求められます。

キャリアパスの違い

データアナリストは、ビジネス課題の解決に特化したデータ分析のスペシャリストとして、キャリアを積めます。また、ビジネス部門に近い位置で、意思決定をサポートする役割を担うこともあります。

データサイエンティストは、より高度な分析スキルを武器に、機械学習エンジニアや AI リサーチャーなど、専門性の高いポジションへとキャリアアップできます。また、事業戦略の立案に関わるなど、経営により近い立場で活躍することもあります。

データサイエンティストとデータアナリストの違いについては次の記事も参考にしてください。

データサイエンティストの年収について

データサイエンティストは高度な専門スキルが求められる職種であり、それに見合った報酬が期待できます。ここでは、データサイエンティストの年収事情について解説します!

日本におけるデータサイエンティストの平均年収

日本におけるデータサイエンティストの平均年収は、401 万円〜1,244 万円程度と言われています。ただし、これはあくまで平均値であり、スキルや経験、企業規模などによって大きな差があります。

高度なスキルを持つデータサイエンティストの中には、1,500 万円以上の年収を得ている人もいます。

データサイエンティストの年収については次の記事で詳しく解説しています。ぜひこちらもご覧ください!

データサイエンティストに必要なスキル

データサイエンティストとして活躍するためには、多様なスキルが求められます。ここでは、データサイエンティストに必要な 5 つのスキルを紹介します。

  1. 統計学とデータ分析の基礎知識
  2. プログラミングスキル (Python, R, SQL)
  3. 機械学習の理解と応用
  4. ビジネス理解とコミュニケーション能力
  5. データエンジニアリングの知識

データサイエンティストに必要なスキルを 5 つ挙げましたが、それぞれについて詳しくは次の記事をご覧ください。

データサイエンティストに向いている人の特徴

データサイエンティストは高度なスキルを必要とすることから、特定の資質や特徴を持った人に向いている職種だと言えます。ここでは、データサイエンティストに向いている人の特徴を 5 つ紹介します。

  1. 地道な作業が苦にならない
  2. 論理的思考呂国と問題解決能力が高い
  3. 数学や統計学への強い関心と理解力がある
  4. 常に学ぶ姿勢と適応力がある
  5. コミュニケーション能力が高い

これらの特徴がある人はデータサイエンティストの資質があると言えます。データサイエンティストに向いている人の特徴について、次の記事でも解説しています。こちらもぜひご覧ください!

ただ、データサイエンティストには資質がなければなれないということではありません。後天的に身につけることも可能です。データサイエンティストを目指す人は、自分に不足しているスキルを認識し、継続的に学習していきましょう!

データサイエンティストになるには

ここまでデータサイエンティストについて、また必要なスキルなどを解説してきました。ではデータサイエンティストになるにはどうすればいいでしょうか。ここではデータサイエンティストになるためのステップを解説します!

必要な基礎知識を身につける

統計学、数学(線形代数、微積分)、機械学習の基本的な概念を理解しましょう。これらの知識は、データサイエンティストとしての土台となります。

プログラミングスキルを習得する

Python と R は、データ分析や機械学習に広く使われているため、習得しましょう。

Python の基礎から始め、徐々にデータ処理やモデリングに特化したライブラリ(NumPy, Pandas, scikit-learn など)の使い方を学んでいきましょう!

データ分析の実践経験を積む

積極的にデータに触れて実践経験を積んでいきましょう!

Kaggle などのデータ分析コンペティションに参加したり、オープンデータを使った自主的なプロジェクトに取り組んだりすることで、実践力を身につけられます

ポートフォリオを作成する

データサイエンティストを目指す上で、自分の実績や能力を示すポートフォリオを作成できるといいでしょう。ポートフォリオには、これまでに取り組んだプロジェクトの概要、使用した手法、結果の解釈などを含めます。

転職活動をする

自分の希望や適性に合った企業を探し、エントリーしましょう。

転職活動では、これまでの経験やデータサイエンスへの熱意を伝えるように意識していきましょう。

データサイエンティストになるために、着実に学習を進めてどんどんとデータに触れていくことが重要です。データサイエンティストになるための具体的なステップや学習方法は次の記事を参考にしてください。

まとめ:データサイエンティストについて

この記事では、データサイエンティストという職種について、定義や役割、仕事内容、必要なスキル、年収、向いている人の特徴、なり方まで包括的に解説しました。

データサイエンティストは、データの力を活用してビジネスの課題解決や意思決定を支援する重要な仕事です。今後、AI や IoT の普及により、データサイエンティストの需要はさらに高まると予想されます。

データサイエンティストを目指す方は、必要なスキルを身につけ、実践経験を積んでいくことが大切です。本記事がデータサイエンティストを目指す方や、データサイエンティストという職種に興味がある方の一助となれば幸いです。